季節の変わり目なーんもできない
エアバスです
この記事は designing plus nine Advent Calendar 2021 10日目の記事です。
最近東京では地震が多く発生してる気がします。
冬になると火災も多くなりますね。
そんな災害の時に不安になるのがPCに入っているデータの保護です。
本当のところを言うと総計6万円くらいするフィギュアとかも気になるのですが
自分が作った作品を残していくのも大事だし、学業や仕事関連のファイルが消えるのもなかなか困ったものです。
また今までにせっせと集めてきたイラストや、ラジオの録音といったコンテンツが失われるのは趣味の積み重ねが無くなる感じでショックです。
(注:私はTwitterでいいねした画像を自動保存するシステムを組んだり、Webラジオを片っ端から録音したりしてHDDに貯めています)
そういったもしもに備えてやっておきたいのがデータのバックアップ。
とはいえ色々考えるのがめんどくさくてなんもやってません
今回は記事を書くいい機会だったので、いくつかバックアップの方法を比べて検討してみます。
外付けストレージ
まず最初に思いつくのが外付けのストレージを買う方法。
生協でパソコンを買うと外付けHDDが付いてくるのでこの方法を取っている人も多そうですね。
これの一番の利点は気軽さにあります。
会員登録などは一切不要で、HDDを買ってくればその日から実行可能、OSの機能でサポートされていることも多いでしょう。
逆に一番の難点は物理的なバックアップが手元にある点。
パソコンの故障などには対応できそうですが、自宅が被災した場合はバックアップごと喪失することになるので、備えとしては不十分と言えます。
またストレージを接続しないとバックアップされないので、忘れずにドライブを接続する習慣が無いとバックアップがないといった事も起きそうです。
ちなみに外付けHDDの価格は2TBで7000円、4TBで9000円程度が相場っぽいです
オンラインストレージ
次の候補はオンラインストレージ
ファイルのやり取りに使っているGoogle DriveとかOneDriveの類です。
こちらも外付けストレージと同じくらい気軽に使えそう
データはクラウドで保存されているので、災害などでも安心です。
また大きな特長として、様々なデバイス(PCやスマホ)から簡単にアクセスでき、他の人とファイルを共有するのにも使えます。
オンラインストレージにある音楽ファイルを聴けるプレイヤーアプリなんかもあるので、とても便利に使えそうです。
難点と言えそうなのがその価格です。
高機能なだけあって高額で、Google Driveでは2TBで月額1300円かかります。
一年では15600円
…適当にスロット打って負けてる額考えたらそんなに高くないね?
とはいえ単なるバックアップとしては高額なので、他の利便性にお金を払えるかって感じですね
なおGoogle Driveでは専用アプリをインストールすることで自動バックアップ的な使い方も可能です。
NAS
NASって何?って方はこちらをご覧ください。
ざっくり言えば自宅のLAN上に自分でオンラインストレージを立てておくようなものです。
物理的に自宅にサーバーを立てることになるため、災害時の脆弱性などは相変わらずなのですが、オンラインストレージにはない利点もいくつかあります。
その一つがファイル転送速度。
オンラインストレージにはインターネット経由でアクセスするので、ファイルの転送にはそこそこ時間がかかりますが、NASは自宅のネットワークにあるため、かなり高速に転送が可能です。
また価格面も一度購入してしまえば、あとは電気代しかかからないため長い目で見ればお得と言えそうです。
本体価格が2万円くらいで、内蔵型HDDはNAS用の高性能のもので2TB 8000円
普通の性能のものだと6000円くらいで買えるのでGoogle Driveを二年以上使うよりは安くなりそうです。
8TB、16TBといった超大容量のHDDも大した値段にはならないので、動画や写真を大量に保存するような人だとよりおすすめですね
一方で機種や内蔵HDDを選び、設置してから設定して運用するには結構知識と手間が必要なので、気軽とは言い難いです。
クラウドストレージ(オブジェクトストレージ)
オンラインストレージと紛らわしい書き方になったけど他に思いつきませんでした
ここで指しているのはAmazon Web Service(AWS)やMicrosoft Azureといったクラウドコンピューティングサービスで提供されているストレージサービスです。
ざっくりいうとクラウドコンピューティングサービスというのはWebサイトやアプリ運営用のコンピューターとかデータベースをクラウドで提供しているサービスです。
(メルカリ、Nintendo Switch Onlineなど大規模なサービスはだいたい使ってると思います)
そのサービスの一つにデータの保存場所を提供するクラウドストレージがあります。
プロが使うことを前提としているので色々と使いづらい点はあるのですが、それを凌ぐ強みが色々あります。
まず信頼性が凄い
サービスが持つ拠点の複数の場所に保存してあるため、故障などでデータが失われる事はほぼ無く、その耐久性は99.999999999%(9が11個)もあるらしいです。
これだけ安全にデータを保存してくれるのに値段がめちゃくちゃ安いプランも存在します。
本当にバックアップ目的にだけ使い、ダウンロードすることは年に一回あるか無いかというような場合に特化したプランでは0.001USD/GBしかかかりません。
(Amazon S3 Glacier Deep Archiveの場合)
2TBだと一か月あたり2ドル
ほぼ無料
これだけ安いのでそこそこ制約もあります
- データの取り出しに課金される
- データの取り出しにめちゃくちゃ時間がかかる
- 最長で12時間
- 最低でも半年間は保存される
この辺は本当にバックアップを置いておくだけなら問題にならなそうではあります
また自動でバックアップするためのソフトもオープンソースで開発されていますが、クラウドサービスに登録して色々するのがまず一般的ではないので気軽な方法とはまあ言えなそうです。
元々AWSなどを使ったことがあり、情報収集なども苦にならない人にはおすすめの選択肢です。
Backblaze
急に特定のサービスですが、競合を知らなかったので
最後に取り上げるのがBackblazeのPersonal Backup。
HDDのメーカー別故障率レポートを毎年発表しているのでそっちで知ってる人もいそうですね
【続報】故障しにくいHDDはどれか? SSDとも比較:一覧表で分かる - @IT
こちらは一台のパソコンに入っているデータのバックアップに特化しており、容量無制限に一定の価格で使えるというサービスです。
専用のソフトを入れておけば定期的に自動でバックアップがなされるため、とても気軽に使えます。
価格も代理店のソースネクスト経由だと年間4170円とかなりの安さ。
アプリを入れておけば、バックアップしたファイルにスマホからもアクセスできます。
- ファイルの変更履歴は30日間しか保存されない
- 本体側で削除したファイルは30日後にバックアップからも消える
- 月2ドル追加で払うと猶予を一年間に伸ばせる
- 半年以上コンピューターがオフラインだとバックアップが消える
- 若干日本語が怪しい
といった気になる点もあるものの、とりあえず全部バックアップを任せたいといった場合にはかなり良さげです。
まとめ
という訳で色々なバックアップ方法を見てきました。
まとめると
手軽さ:外付けストレージ > オンラインストレージ = Backblaze > NAS > クラウドストレージ
安全性:クラウドストレージ = Backblaze = オンラインストレージ > その他
(外付けストレージは紛失もありそう)
機能性:オンラインストレージ > NAS > その他
コスパ:クラウドストレージ > Backblaze > 外付けストレージ > NAS > オンラインストレージ
という感じですかね
個人的には
- バックアップしたいファイルは1TBくらい
- これからも増えそう
- S3とか触るのはめんどくさい
- 様々な場所からアクセスしたいファイルはそんなにない
といった点からBackblazeを使おうかなと考えています。
オンラインストレージの場合はビジネス向けのMicrosoft 365 Business Basicが気になります。
月額540円で1TBのOneDriveとWeb版Officeアプリが使えるので、2TBは多すぎるというような場合に良さげです。
それでは!